フィンランドの助産実践と教育ーネウボラは本当に切れ目のないケアか?

 ツイッターネウボラを持ち上げてすすすめている人達がいるのでその批判をするために書く。あれは家庭教育支援法案の一種になりうる。今ある公務員の保健婦助産婦の人員を増やすのではない。格差が大きい日本と社会保障が充実した北欧と全然異なる。

 

フィンランド助産実践と教育ーネウボラは本当に切れ目のないケアか?」助産雑誌vol.71 no.02 February高崎健康福祉大学大学院医療保健学研究科助産学大石 時子論文にフィンランドの医療の背景が載っていた。 

 

 フィンランドの国のシステムと人口密度が違うのにネウボラが持ち上げられる風潮に批判的な論文がこれだった。

日本には官製ワーキングプア、過労死という言葉がある。フィンランドパソナはないだろう。

 この大石時子の論文によると、フィンランドの妊婦健診は保健師がするとある、人口密度が低く、医者・病院はすべて公立で無償とはいえ自宅からすごく遠い。

 人口13万7400人のユバスキュラ市に13のヘルスセンター(中規模病院)と14のネウボラ。単純計算したら1つのヘルスセンターで10569人の人間見るってこと?

 この論文133ページ目にあるPerinatal Statistics 2015から引用されたフィンランドの病院診療区ごとの産科病院、少なくないか?国の規模が違うので比較にならないのか?奈良県橿原市の人口はネットで拾った統計(平成26年10月1日人口)では125,147人だ。奈良県で五番目に人口が多い。グーグルで橿原市産婦人科を検索したら奈良県立大学病院を入れて10件は出てくる。北欧フィンランドは病院を選ぶことができない。

 医療のシステムからして異なり、産科のシステムも異なる。フィンランドでは病院が遠い。医者の代わりをネウボラ保健師がしている。妊婦健診をネウボラに詰めてる保健師がする。助産師が出産をみる。高度な教育を受けている。要は医者が家の近所にいない。見学したネウボラでは8人の保健師が年間250件のケースを担当とある。数が少ないだろ。250人を8人で割ってさらに12か月で割ると1か月2.60人?日本の保健婦と労働環境が違いすぎるのでは。

  私は日本の「ネウボラ推し」は家庭教育支援法案の発想でくると危惧している。公務員の保健所保健婦助産師が常にいるのではなく、時給バイト非正規雇用で専門職雇う。有償ボランティアで「こんにちは赤ちゃん訪問」だと思う。

ツイッターネウボラ言うている奴はアホちゃうか?国が私たちのためになす政策で今まで良いものあったか?

 助産雑誌掲載論文なので助産師側に立った視点で書いている。日本の助産師とは全然違う。