岸政彦と菅野完と解放同盟と共産党

岸政彦と菅野完、この龍谷大の社会学者と’’奈良の同和地区出身の右派・保守論客’’は解放同盟に近いです。反レイシズム運動で出会ったのでしょうか。その2人が’’共産党・左派’’の社会運動へなにかを言う時は、あぁ~解放同盟の政治運動に近い人で、左派への批判的な発言なんだな~として見たらええ、ということをここでお伝えしたいです。

 菅野の方から書きます。先日彼は全逓に60年つとめた人でもストを知らない、これはたいへんなことですね、という内容をtwitterに書いています。既存の労働組合ー左派ーがヤワやからアカンねん、と言いたいのでしょう。菅野は1950年代のレッドパージで能動的な組合が壊滅したことを知っていて、右派キャラの立場で喋っています。はっきりとは言わない形で左派は軟弱や、組合の共産党員なにやっとんねん!右派論客が喝(かつ)を入れる!という喋り方なのです。ただ、その発言で、そういう爺の労組の集まりにいって喋って彼がガス抜きになっているのがわかりました。菅野のネットや渡世での喋り方は、岸政彦より、リベラル発言で物議をかもした下流老人a.k.a藤田考典より、上です。

 同和地区出身の天皇崇拝者と、同和在日沖縄に関わる学者の語る共産党への態度はもちろん温度差があります。当事者と文化人類学者ですから。

 私は岸政彦が、社会運動の人達の内ゲバや特に菅野完が犯した事件を「RASHOMON」的手法*1

で新潮社に書かされるのだろうと恐れていました。菅野も岸さんが小説書いたとtwitterでしゃべっていますね。牽制だと思う。上野千鶴子がタオル投げてくれてよかったな、岸政彦。

 

 

「裸足で逃げる」著者琉球教育大教授上間陽子の「使い方・使われ方」の推測

とり、本屋さんにゆく on Twitter: "読了。上間陽子『裸足で逃げる』(太田出版)良かった。面白かったから誰かと共有したい、というのとは違った、危機感にも似た気持ちで誰かに手渡さなければと感じている。そういうときは、東京で教師をしているあいつに報告だ。"

とりの本屋さんあとで書く そんなはなし東京の先生と言えどいっぱい知っている。黙っていると思います。こたえここで書くね。柴山浩紀も太田出版もみているだろうし。 

 ジュパンスを出している高文研も、沖縄CAPも県発達障碍者支援センターの「つうしん」も彼女の本に触れているのかな?沖縄県教育委員会が定期購読している教育専門月刊誌に書評は載ったのかな?もしも私が柴山浩紀atplus編集者なら上間陽子をこう売り出すね。

 中村淳彦が東洋経済で書いている貧困ポルノの連載に取って代わって書かせる。週刊東洋経済webは民間企業社内のインターネットで見る事の出来るサイトだから。新潮45の沖縄特集に対談をさせる。きわめつけはイベントだ。たとえばこんなのはどうだ。

 安倍首相夫人と稲田防衛長そして山谷えりこが、沖縄レインボープライドフェスー福祉と教育を考えるーで開催のあいさつを述べる。首相夫人は子どもの置かれている状況に涙して、教育国債奨学金の設立について語る。山谷は「私の息子にはゲイの友人がいる」と発言する。沖縄の保守層と一緒に登壇した稲田は「東アジア絶対平和のために、今は沖縄在日米軍駐留基地は不可欠…。自由と繁栄の沖縄のこの地に、中国・朝鮮半島・タイから逃げてきたゲイの方を紹介します。かの地では自由がないので日本にこられて沖縄でgogodancerをやっています!」極めつけに、安倍首相夫人は石垣島自衛隊が、がんばっている事と高木容疑者の大麻栽培に触れ「私たちの大麻は医療用です!安全です!今日はここにHIV末期の同性愛者のお友達を紹介します!医療用大麻は疼痛に良いのです!」

 このイベントをどの日にぶつけるか?私なら次の衆院選の前。いつ?5月14日?いや、軍属に21歳の女性が殺害された日。沖縄大規模県民集会がある日にぶつける事には変わりありませんが。もちろん上間陽子先生は講演をそこでするのです。他の登壇者には有名人なりたい同性愛者の大学教員、アーティスト…。

 「沖縄の夜の女の子たちがこんなにもがんばっているのなんて…。私が夫に言って沖縄奨学金を設立するわ!」「沖縄の女の子たちは夜の防波堤になっているのですね!防衛庁として彼女たちを表彰するわ!」自民党女性議員達は涙を流して協力を申し出てくれることでしょう…。上間陽子先生はかくして一流知識人の仲間入りです。東京のオサレ本屋に出る、毎日・朝日の新聞書評に載るなんてみみっちいことはしません。大きく生きましょう、うやうやしく扱ってもらうのです。私がもし編集者ならそう仕掛けるね。

  ワルプルギスの夜と言われても、犬は吠えるされど小隊は行くだ。

 

三浦朱門が死んだ

三浦朱門三浦朱門 - Wikipedia

「女性を強姦するのは、紳士として恥ずべきことだが、女性を強姦する体力がないのは、男として恥ずべきことである」「レイプ犯人が犠牲者として貞操についてルーズな思想の持主を襲ってくれればよいのです。」「彼女たちはそういうことにあっても、水溜りで転んだ程度にしか考えないでしょう」「これも自分が魅力的だからこんなことになったのだと、かえってお得意になってくれるかもしれないのです。」「出来ん者は出来んままで結構、(略)それ以外は実直な精神だけ持っていてくれればいい」と発言した。

 「裸足で逃げる」を太田出版から出す琉球教育学部の上間陽子先生へ。この国の文化庁・教育課程審議長がこういう発言をする国に私たちは住んでいます。「沖縄はポリネシアみたいに性にルーズ」とか「精神発達障害の娘でもできる仕事があってよかったね」とか「学歴も仕事もないなら原発作業員かトヨタ期間工自衛隊に行け」とかヤマトンチュが沖縄人に言いだしてもなんらおかしくはない国です。「米軍・軍属は一般人の娘をレイプするのではなく風俗嬢に行け」は既出ですね。教育と連帯によって格差と貧困をぜひ一緒に乗り越えましょう。そのためには注意深くならないといけません。レイプする男は元気があっていいーこれが「保守の本分」だ!!

太田誠一 - Wikipedia

 太田出版はat叢書と言うラインナップをつくるそうだ。大澤・橋爪・ハサン中田考…インテリ文化人・知識人勢ぞろいですね。

 

岸政彦「考える人」論文「沖縄土人発言について」

岸政彦先生はサイン会をする。それをいったんおいて「考える人」沖縄土人発言について。彼の論考に対する、私の考えを述べる。

『ビニール傘』刊行記念 岸政彦さんミニトーク&サイン会 | News Headlines | 新潮社 

考える人 2017年 02 月号 p52~53の岸政彦著「暴言がよびさました記憶」。

 彼は、アーシュラ・K・ル=グウィンを引き合いに出す。現実はファンタジーと違い魔法がない。「真」の名を呼ぶことで力が失われることはない、と。その次に、沖縄の機動隊による土人発言が、呼び起こした、記憶、広がっていく感情について触れる。

 「それが揺り動かしたもの、それが呼び覚ましたものは」「沖縄の人びとのあいだにしっかりと根付いていくだろう。」「それは世界を再び変えてしまったのだ。」「私たちの世界がファンタジーと違うのは、こうしてつくられた亀裂を閉じ、世界をもとに戻す言葉が存在しない」とし「私たちの世界に存在する物や生き物にには、真の名はない。」とする。

 

「触るなクソ!どこつかんどんじゃボケ、土人が!」「黙れこらシナ人!」大阪府警から派遣された機動隊の発言、それをねぎらった大阪府松井知事。惠隆之介も発言した。ちなみに彼は後弾打ってくる無能な味方なので右派こそ気を付けるように。惠隆之介 - Wikipedia。この国の中の構造的な差別と民族差別。あのコトバは彼らの購読本に載っているんだろう。この国に法治国家地方自治という言葉があっても真の姿は。真の名は?

 沖縄県は、土人という定義で先住民族琉球人として先住民族の自決権カードを手にした。独立カードだよ。国連人種差別撤廃委員会の勧告は米軍基地押しつけは人種差別だという内容だった。スコットランド独立住民投票を見たか。Brexitを見たか。18979年琉球併合による沖縄県誕生(琉球処分)と言う名の植民地支配が続く。収奪して何ぼ。真の名は擬制

 そもそも岸政彦が社会の本質から目をくらます「なんリベ」で、出版社が用意せし魔法。何のいけにえか?知識人になって私も発言した~い、僕も彼の様に承認された~いと思わせ「真の名」にふれさせないためな。しかし真の名は非実際的知識人だ。渡名喜島でシュノーケリングをし大阪府に住んでいる彼だけではない。私は小川さやかと富永京子が要注意だとおもっている。

松井一郎 on Twitter: "ネットでの映像を見ましたが、表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様。 https://t.co/W1oS7Gko1e"

話す人をいったんうけとめてあげる、それが岸政彦の「対話的構築主義批判」だけれども

奈良で見知らぬ人に「あなたお若いのにたくさん本をよんでらっしゃるのねぇ。the new koreaって本とってもいいわよぉ。日本がいかに韓国の経済や文明の向上に力をつくしてあげたかがのっているのぉ。日本を旅した外国の文化人類学者が韓国と日本を分析して、日本が韓国に高等教育を施したり、インフラ整備をしてあげたことを評価しているのぉ。この本で日本をすごくほめていてね、その中でもねぇ面白いのはねぇ、日本は美人が多かったんですってぇ。」とニコニコ語られたことがあった。私はそれを「そうなんですねぇ(^^)」いったん受け止めて、返事をしないでスルーした。

 当時の植民地政策の分析の本で現在は相手にされない本ですとは言わなかった。信仰ですね。貴方そのロジックで行くと、沖縄のアメリカ占領時代は善いことだになりますよ。沖縄の琉球大はアメリカの統治の中で作られた。官僚養成学校。それくらいする。道路ももちろんつくった。それは言わないで私は黙った。いったん受け止めてあげる。語りを聞くってそういうこと。岸政彦先生の対話的構築主義批判の論旨とは少し違いますが、「鉤括弧を外して」「大部分において真」であることを前提とする。言いたいことはこれかと思いました。

 これについて、心理学のカウンセリングで困っている人相手の商売の方がどうしたらいいか、どう取り扱うか詳しくやっている。例えば最近話題となった、こわれた父の精神安定のため、家族全員で長女を虐待しているのにその自覚がない場合のケース。プロはどうするのか。人が語ることにせまること、それは心理学の方が先に進んでいると思います。私はこのマンガ怖いから読んでない。実話だと思っている。この家の母から長女への祝福の言葉の怖さよ。

ど根性ガエルの娘 1 (ヤングアニマルコミックス)

 

歴史学のオーラルヒストリーで問題になること

従軍経験者が自分の体験をぼやかしたりすることがある。それについて、歴史家や保坂正康のような人は裏どりをして細心の注意をはらう。

 桜井厚の本では、特攻隊に選ばれながらも飛び立たなかったのはなぜか聞いても話が藪の中だった事、遠慮がちな爺さんが、その先生の学生達のみが来たときは、大東亜戦争肯定論(というか''自由主義史観’’という小林よしのりや「つくる会」の考え自由主義史観 - Wikipedia)をたっぷりと熱く語り、去り際に「先生はこういう見方を好まないでしょうが」という言葉を添えた話が載っている。自分の経験した事を、人に語るとき人は大枠として道徳やどうみられるか勘定する。

今でも、"一般兵士たちに、「おまえたちが体験したことは銃後の国民に語ってはならない」という暗黙の強要が、とくに戦友会を通じて行われていたといってもよかった" - Togetterまとめ

「戦後70年経った現在、戦争の体験者は幼少時代のことだから、その証言は信用できない」 - Togetterまとめ。タブにオーラルヒストリーとありますね。

 私は上の記事で戦友会が、圧力になった部分もあると知った。保坂氏は、彼らが過去の悲惨な記憶を子や孫には話せず、唯一、戦友会の会合が話す場であったことを本では書いていた。

 今の、福島及び東日本大震災で起きたことを、語るときも記憶違いや、新聞で読んだことをその時の自分のものの見方にしたりすることがあるとtwitterでもあった。

津田和俊@てっぽう撃つでぇ on Twitter: "わたしも震災直後の様子の聞き取り調査をしていてわかったのだけど、こういう時は行動を共にしていた人、例えば夫婦両方などから話を聞くとよい。あの時こうだった、と話していても、いやそれは違うよそれはその後の話だ、などその場でツッコミが入る。それだけ人の記憶はあてにならない。"

酔仙亭響人 on Twitter: "東日本大震災の後、ほぼリアルタイムでいろいろな人が体験談を語り、証言していた記録が、文字にせよ録画・録音にせよ、膨大に残っているはず。それをまず収集して整理することが先決。それらが散逸してしまう前に。語り部の問題云々の前に。"

 戦争中、女・子どもの体験もそう。右派が従軍慰安婦の人の語りの一部が間違っていたとして全否定したりすることがある。子どもなら、少年Hが出版された時の右派による論争のふっかけがあったこと。児童文学のひこ・田中は、妹尾が後から考えた視点が入っているとした。

児童文学書評(その発言をひこ田中webサイトで発見できなかった。ここではなくブログで書いていた。)

https://www.amazon.co.jp/少年H-上-講談社文庫-妹尾-河童/product-reviews/4062645904

なぜ「質的社会調査の方法」が心理学の棚にあったのか

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構造化面接・半構造化面接・非構造化面接 というのが心理学のアンケート・調査方法のなかにある。だから調査の本がここにあるのか。

それについて知りたい。

 外国の著名学者は、なにもしないで聞きに行くと言いつつ、別のところでは半構造化面接に近いことを推奨している。どっちやねんというツッコミが桜井厚の本の注釈にあった。